Universe 2023: CopilotがGitHubをAIを駆使した開発者プラットフォームへと変貌させる

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GitHub Copilot Chatの一般提供(GA)の開始と、新たなGitHub Copilot Enterpriseのサービスプレビュー、AIを活用した新しいセキュリティ機能、GitHub Copilotパートナープログラムを発表しました。


2023年3月、私たちはGitHub Copilot Xについての発表で、AIが開発者のライフサイクルのあらゆるステップに浸透することと、ソフトウェア開発の新しい未来のビジョンを共有しました。それ以来、私たちは基盤技術の拡張と成熟に取り組んでおり、その過程でさらに大きなものを生み出しました。私たちのビジョンは、世界の開発者にとっての新しい現実として現れました。

GitHubがGitという仕組みの上に構築されたように、今日私たちはCopilotの上に「再構築」されました。オープンソースとGitは、ソフトウェアの開発方法を根本的に変えました。AIが同じような大変革を、しかも指数関数的なスピードでもたらしつつあることは、今や明らかです。わずかな期間で、GitHub CopilotはGitHubを世界有数の「AI搭載開発者プラットフォーム」へと拡大・進化させました。

ソフトウェアに依存する世界において、GitHubプラットフォームの基盤となるこの変革、そしてソフトウェア開発の全く新しい手法が必要だと確信しています。世界中の開発者は毎日、過去のレガシーコードをモダナイズしつつ、デジタルの未来を構築するという持続不可能な要求に対してバランスを取っています。クリエイティブな閃きからのコミットやPull Request、さらにはコードレビュー、デプロイまで、開発者がすべてを簡単に行えるようにすること、そして GitHub Copilot を開発者体験に深く統合することが、私たちの指針となる信念です。

この新しい現実に飛び込みましょう。

2023年12月よりGitHub Copilot Chat を一般提供(GA)

コーディングはソフトウェア開発ライフサイクルの中心です。GitHub Copilot Chat は、地球上のすべての開発者のための新しい普遍的なプログラミング言語として、自然言語の台頭を可能にします。エラーの発見、単体テストの記述、コードのデバッグの支援など、Copilot Chat はあらゆる場面であなたの 「AIの相棒」となり、自然言語を使用してコードを記述し、理解できるようにします。

Copilot Chatは2023年12月に、既存のGitHub Copilotプランの一部として、organizationおよび個人ユーザーに対して一般提供される予定です。このサービスは、認証済みの教師、学生、人気のオープンソースプロジェクトのメンテナにも無償で提供されます。

GitHub Copilot ChatをGitHub.comとモバイルアプリケーションに実装

GitHub は、プロジェクトが開始される場所であり、開発者がコレボレーションを行う場所でもあり、オープンソースコミュニティが世界中のコードを開発しメンテナンスする場所となっています。現在、GitHub Copilot ChatをGitHub.comに直接組み込む取り組みをしており、Copilot Chatが提案、要約、分析、回答を開発者に提供することで、コード、Pull Request、ドキュメント、一般的なコーディングの質問について調べることができます。また、GitHubの高度なコード検索機能と組み合わせることで、Copilot Chatが人気のオープンソースプロジェクトの最新の変更を理解し、支援できるようにしています。

既存の GitHub Copilot のプランの一部として、最高クラスのモバイルアプリでも Copilot Chatが利用できるようになることも発表しました。自然言語の力を活用し、iPhone や Android デバイスで入力したり話したりすることで、開発者はモバイルアプリで表示しているリポジトリ、ファイル、ドキュメントについて、プログラミングに関するあらゆる質問に対する回答を得ることができます。デスクにいないときでも、仕事を終わらせることができます。

コードエディターのCopilot、CLIのCopilot、そしてGitHub.comとモバイルアプリのCopilot Chatによって、私たちはCopilotをソフトウェア開発ライフサイクル全体を通じてユビキタスへと進化させ、GitHubを開けば直ぐにどこででも利用できるようにしています。

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GitHub Copilot Enterpriseのご紹介:皆さんの組織にパーソナライズされたCopilot

IDEで提供されるオートコンプリート機能としての初期段階で、GitHub Copilotはすでに開発者の作業を55%も高速化していました。しかし、開発者は1日に2時間程度しかコードを書かないことが多く、ソフトウェア開発のライフサイクル全体にわたって雑用的な作業に追われています。さらに、開発者は、組織に固有のコードベースの問題、バグ、脆弱性を特定し、解決できない場合、価値を生み出すことよりも組織のコードを読み解くことに多くの時間を費やしています。

開発者チームが市場をリードするために必要なスピードとスケールでデプロイするためには、開発者はソフトウェア開発ライフサイクルのすべてのステップでAIを活用し、コードベースに合わせたカスタマイズと微調整をする必要があります。

エディタだけでなく、GitHub Copilot Enterprise では、Copilot の全ての機能を統合し、コードベース全体のコンテキストをパーソナライズしています。Copilot Chat を GitHub.com 上のリポジトリに接続することで、Copilot Enterprise は、開発者チームがコードベースについて迅速に理解し、ドキュメントを検索してビルドし、内部コードやプライベートリポジトリに基づく提案を取得し、Pull Requestを迅速にレビューできるようにします。さらに、Pull Requestのサマリーを生成する機能などのスマートアクションが、GitHub全体でボタンをクリックするだけで使えるようになり、開発者がフロー状態を維持できるようになります。もちろん、これらはすべてエンタープライズ・グレードのセキュリティ、安全性、プライバシーを備えています。

組織のコードベースの集合知がすぐに使えるようになることで、開発者はコードを速く書けるだけでなく、次のアプリケーションや機能、アップデートを競合他社に先駆けて展開できるようになります。GitHub Copilot Enterpriseは、2024年2月に1ユーザあたり月額39米ドルで一般提供(GA)を開始する予定です。

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GitHub CopilotパートナープログラムでCopilotを基盤としたエコシステムを促進

多くの開発者は、作業中のプロジェクトに関する重要な情報を保持する複雑なツールやサービスのスタックに依存しています。本日、GitHub Copilotをサードパーティの開発者向けツールやオンラインサービス、GitHub以外のナレッジと統合することで、GitHub Copilotをさらに強化することを発表しました。GitHub Copilotパートナープログラムは、GitHub Copilotに新たなネットワークや創意工夫を注入するためのエコシステムを構築し、開発者がAIで実現できることの幅を広げます。

このエコシステムが拡大し続けるにつれて、GitHub Copilot が開発者にもたらす可能性やユースケースも広がっていくでしょう。データベースクエリのパフォーマンス向上から、機能フラグのステータスチェック、A/Bテストの結果の確認まで、GitHub Copilot用のプラグインを開発しているパートナーのおかげで、これらすべてがすぐに可能になります。

このプログラムの第一段階として、Datastax、LaunchDarkly、Postman、Hashicorp、Datadogを含む25社以上を最初のパートナーとしてスタートします。GitHub Copilotをさらなる高みへとスケールアップさせるため、現在、そして将来のパートナーと協力できることを楽しみにしています。

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GitHub Advanced SecurityでAIを活用した新しいセキュリティ機能が利用可能に

今日、GitHub CopilotはLLMベースの脆弱性防止システムを適用し、安全ではないコーディングパターンをリアルタイムでブロックすることで、GitHub Copilotの提案がより安全なものになります。私たちのモデルは、ハードコードされた認証情報、SQLインジェクション、パスインジェクションなど、最も一般的な脆弱なコーディングパターンをターゲットにしています。

GitHub Copilot Chatは、IDE内でセキュリティ脆弱性を特定し、自然言語機能によって脆弱性の仕組みを説明し、ハイライトされたコードの具体的な修正を提案することもできます。これは、従来の “シフトレフト” の定義を根本的に変えるものです。今、私たちは GitHub Advanced Security に、あなたのコードに潜む脆弱性やシークレットを検出して修正するために設計されたAI を活用し、新しいアプリケーションセキュリティテスト機能を追加しているところです。

コードスキャニングの自動修正は、Pull Requestで直接JavaScriptとTypeScript用のCodeQLを使用してAIが生成した修正を提案し、開発者が問題を迅速に解決できるように支援し、コードベースへ新たな脆弱性が取り込むことを削減します。また、一般的なシークレットのためのAIによるシークレットスキャンと、カスタムパターンのための新しい正規表現ジェネレーターにより、低い誤検知率で漏えいしたシークレットを簡単に見つけることができます。

これらの新しい検出機能を組み合わせることで、組織全体でより多くのセキュリティ脆弱性を防止・検出し、将来にわたってコードを強固に保つことができます。これらの機能は本日プレビュー版が公開され、まもなく GitHub Advanced Security のプランに含まれます。

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次に来るもの:GitHub Copilot Workspace

開発者にとって最大の障壁は、アイディアをコードに落とし込み、Pull Requestに至るまでの計画を立てるという最初のフェーズにあることが多いです。多くのアイディアやバグは、GitHub の Issue から始まります。Issue の詳細とコードベースの知識、GPT-4 の推論機能を組み合わせることで、GitHub Next の研究チームは、すべての開発者がアイディアをコードに落とし込む障壁を乗り越えるための AI を活用した架け橋を開発しました。

Copilot Workspace で Issue を開くと、意図した変更を実装するためのプランが自動的に提案されます。Copilot Workspaceは完全に編集可能であるため、AIが問題の意図とコードベース全体を理解している利点を享受しながら、希望する方向にAIを正確に誘導できます。変更が期待どおりに動作するかどうかを検証するために、Copilot Workspaceでコードをビルド、実行、テストできます。エラーが発生した場合は、自動的に修正を提供します。Copilot Workspaceは、プロジェクトの隅々までを知っているパートナーとのペアプログラミングのセッションのようなもので、あなたのリードに従って、IsueからPull Requestまで、AIの力でリポジトリ全体に変更を加えることができます。

Copilot Workspaceはまだ初期段階であり、ソフトウェア開発の未来を探求するというGitHub Nextのビジョンの一端を表しているに過ぎません。2024年にCopilot Workspaceが提供されれば、開発者がAIを第二の頭脳として活用し、自然言語による創造性を使って、実際のソフトウェアをほんの数分で生み出すという時代に飛躍的に近づくことになります。

AIを駆使した開発者プラットフォームにすべてを統合

GitHubのプラットフォーム全体において、人間とAIの交差が将来のGitHub Copilotの世代を定義し続けるでしょう。私たちが発表するすべてのことは、あなたが何を作っているかに関係なく、開発者に総体的かつ生産的であるシームレスなAIを搭載した開発者プラットフォームを提供するという一つのことに集中しています。

GitHub Actions を使ってモバイルアプリを世界に送り出す5人組のスタートアップ企業も、GitHub Enterprise や GitHub Codespaces に移行してインナーソースのコラボレーションを改善する数千人の開発者からなる大企業も、GitHub 上で次のデジタルインフラを共有するオープンソース開発者のグループも、地球上のすべての開発者に力を与え、人類の進歩を加速させるためにイノベーションを起こします。

Gitが導入されたことからGitHubが誕生したように、この次の時代はGitHub Copilotの基盤の上に築かれます。そして、私たちはまだそれを始めたばかりです。

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