エンジニアが重要なことに集中できるよう、バージョン管理はシンプルかつ簡単であるべきです。そのために、GitHub Desktopは世界中の開発者のワークフローを簡素化できるように設計されています。そして本日、GitHub Desktopはバージョン 3.0のリリースという大きな節目を迎えました。このバージョンでは、Commitのsquash、並べ替え、修正といったGit操作のサポートが改善されているほか、GitHubをローカル開発ワークフローに近付ける魅力的な新機能が追加されています。
Pull Request Checkで実行ステータスを確認
GitHub Desktop 3.0では、Pull Request チェックでステータスを確認することで、本稼働環境に向けてソースコードを準備できるようになりました。Pull Request番号のバッジをクリックするだけで、チェック、ジョブ、ステップのいずれのステータスであるかを確認し、発生する可能性のある問題を把握して解決できます。チェックが失敗した理由が分からなくても心配はいりません。チェックを再実行して、うまく行くかもう一度確かめることができます。また、失敗したGitHub Actionsチェックや個別のGitHub Actionsチェックの再実行も可能となっています。
よりノイズの少ないPull Requestの通知
GitHub Desktop 3.0で追加されたもうひとつの機能が、高信号通知のサポートです。私たちの注意を引くべく、多数のアプリからの何百もの通知が送信されていますが、そうした通知のほとんどは単なるノイズとなってしまっています。そこでGitHub Desktop 3.0では、エンジニアが貢献しているすべてのリポジトリのあらゆるイベントを逐一通知しないようにしました。つまり、作業しているリポジトリで本当に重要なことが起きたときにのみ通知が表示されることになります。
Pull Requestチェックエラー
想像してみてください。ブランチで素晴らしい新機能を開発しているあなたは、ある時点でチームメイトと共有して正式なレビューを行う準備を整えました。ブランチをリポジトリにPushし、Pull Requestを開きます。その後すぐ、あなたは別のブランチに切り替えて別の機能の開発を始めました。
しかし数分後、あなたがあるファイルをCommitに追加し忘れたため、Pull RequestのMergeに必要なチェックが失敗しました。この問題に迅速に対処しないと、あなたが意図したMergeとは異なるコードをチームメイトがレビューしたり、チェックが成功した後でさらに承認してもらう必要が生じたりする可能性があります。
GitHub Desktop 3.0 では、このような問題が発生するとシステム通知が表示され、Pull Requestチェックで生じた問題を詳しく説明するダイアログが新たに表示されるようになりました。この新しいダイアログでは、影響を受けるブランチに切り替えて修正作業を始めることもでき、そのとき限りの問題と思われる場合は単にチェックを再実行することも簡単にできます。このようにPull Requestを素早く軌道に戻し、チームメイトがレビューできるようにすることが可能になりました。
Pull Requestのレビュー
その後、あなたのPull Requestチェックが成功しそうというところで、チームメイトがPull RequestをMergeする前に行うべき変更点を提案してきました。たいていの場合、こうしたコメントにはすぐに対処し、承認を得て、Pull RequestをMergeできるようにしたいものです。
このために、GitHub Desktop 3.0では、Pull Requestがレビューされると通知が表示されるようになりました。チームメイトが変更を要求したのか、承認したのか、Pull Requestにコメントしただけなのかが、すぐにわかります。
変更の要求や何らかの提案があった場合は、すぐにそのブランチに切り替えて作業を開始できます。
全員が変更に承諾すると、緑色のチェックマークが表示され、その機能をユーザーに提供できるようになります。GitHub Desktopの通知をクリックして承認の最終コメントを読んだら、そのままGitHubに移動してPull RequestをMergeしましょう。
こうした新たな通知によって、エンジニアがより効率的かつ効果的に、不要な雑念に悩まされることなく作業できることを願っています。ぜひGitHub Desktopをダウンロードして新機能をお試しください。
オープンソース
GitHubでは、小さなチームがGitHub Desktopの開発と保守を積極的に行っています。それでも、オープンソースという性質と世界中の数多くの開発者のおかげで、現在の状態まで成長、成熟してきました。GitHub Desktopのリポジトリでは、32,000以上のCommitと4,600以上のPull Requestが行われており、7,700回以上フォークされ、14,400回以上Starが付けられています。
GitHubは、誰もが安心してGitHub Desktopのリポジトリに貢献できるような、包括的な環境の促進に最善を尽くしてきました。その結果、外部コントリビュータからのPull Requestが1,000回以上もMergeされ、ユーザーからのバグ報告、拡張機能や新機能の要望などのIssueが8,500件以上作成されています。長年にわたり、GitHub Desktopをサポートしていただきありがとうございます。今後も共に開発していけることを楽しみにしています 。