GitHubは、昨年11月にGitHub Sponsorsを通してOrganization単位で資金調達ができるプログラムのベータ版を発表しました。現在、このプログラムは32の国および地域を対象にしていますが、その対象地域をGitHubが事業を展開するすべての地域へと拡大できるよう取り組んでいます。
コミュニティ向けのサポートを拡大
世界はオープンソースによって動いています。テクノロジーの進化に身を捧げる世界中のメンテナの存在がなければ、決してこのような世界が実現されることはありませんでした。GitHubは、皆さんが日常的に使用するオープンソースソフトウェアを開発しているエンジニアを、資金面で支援することを目的として、GitHub Sponsorsを開始しました。このたび、オープンソースのメンテナ個人に加え、オープンソースプロジェクト全体として資金調達できるようになりました。GitHubが支払い手数料を負担する(つまり手数料不要)ので、スポンサードプロジェクトは寄付された資金を100%受け取ることができます。
ユーザの皆さんと共に成長
500以上の組織がGitHub Sponsorsのベータ版に参加しました。32の国と地域でのベータ版フェーズが終了したことで、今後参加する組織数は、さらなる勢いで増していくことでしょう。ベータ版にご参加いただき、非常に有益なご意見を提供していただいた皆さん、本当にありがとうございました。
「GitHub Sponsorsによって、資金を援助しているユーザと直接つながることができています。スポンサーからの寛大なサポートのお陰で、Homebrewのソフトウェア開発やテストに必要なハードウェアを購入することができました。資金調達の仕組みがGitHubに統合されたことは、メンテナが資金調達に取り組む時間が削減され、Homebrewの改善に費やすことができる時間が増えたことを意味しています。」
「ESLintはGitHub Sponsorsを通じて、ユーザから寄付を募っています。GitHubは開発者コミュニティからの信頼を得ているので、ユーザは寄付金の全額が直接プロジェクトに届けられていることを理解しています。」
「GitHub Sponsorsによって、ユーザが求める修正や新機能を提供するために必要な資金を調達することができています。」
—@danrabbit(@elementary 創設者)
「GitHub Sponsorsのお陰で、開発者の間でブランド認知度が上がり、コストをほぼかけることなく、私たちが情熱を注ぐオープンソースのための資金を得ることができています。GitHubによって、ブランドに対する善意の寄付を集めやすくなりました。通常の方法では、どれほどのコストがかかるか分かりません。」
—@wbharding(@gitclear CEO)
GitHub Sponsorsに参加し、Organization単位で資金を調達する
Organization単位でオープンソースプロジェクトの資金調達を行うには、以下のステップに従ってください。
- オープンソースプロジェクト用の法人銀行口座をすでに開設済みの場合は、github.com/sponsorsから登録してください。
- オープンソースプロジェクト用の法人銀行口座が未開設であっても、Open Collectiveのfiscal hostに登録することで資金調達ができます。GitHubは、資金調達をサポートするためにOpen Collectiveと提携していますが、NumFOCUSやSoftware Freedom Conservancyなど、他の資金援助団体を使用することも可能です。
これだけではありません!
今回の内容は、GitHub Sponsorsの始まりに過ぎません。メンテナにとって簡単かつ手軽なプロセスを維持しながら、オープンソースプロジェクトが資金調達するためのツールを他にも導入していく予定です。