GitHub Enterprise Cloudによる日本国内でのデータレジデンシーを提供開始

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企業が求める信頼・管理・コンプライアンスに応え、制限のないクラウド導入を可能に

2025年12月19日: GitHubは本日、日本においてデータレジデンシーに対応したGitHub Enterprise Cloudの一般提供を開始したことを発表しました。この新たな導入オプションにより、データ所在地に厳格な要件や方針を持つお客様は、業務に不可欠な強固な管理機能とエンタープライズグレードのガバナンスを維持しながら、GitHub Enterprise Cloudの導入が可能となります。

これまで日本におけるクラウド導入は、複雑な規制や老朽化したレガシーシステムが障壁となり、多くの企業が世界の競合他社と同じペースでモダナイゼーションを推進できない状況が続いていました。こうした課題は、金融、医療、行政、重要インフラといった規制の厳しい業界で特に顕著であり、厳格なコンプライアンス要件がクラウド移行をより困難にしてきました。

今回、日本でのデータレジデンシー提供開始により、企業はクラウドの拡張性を活用しつつ、コードやリポジトリデータの保存場所を柔軟に管理できるようになります。これにより、企業は安心してクラウドへ移行することが可能となります。その結果、GitHubプラットフォームが提供する生産性と拡張性のメリットを最大限享受しながら、安全にモダナイゼーションを加速できます。

GitHubのプロダクトマネジメント担当バイスプレジデントであるトッド・マニオン(Todd Manion)は次のように述べています。「クラウドの導入は、効率性を高め、AIを活用した開発を促進し、ソフトウェア提供を加速するだけでなく、チームが安全にコーディングや協働ができるよう支援します。日本におけるデータレジデンシー対応のGitHub Enterprise Cloudの提供開始は、企業が必要とするガバナンスとセキュリティフレームワークの下で、GitHubプラットフォームの最大限の活用を可能にします。これにより、企業の生産性と競争力の向上、そして長期的なデジタルリーダーシップ確立への道を切り拓きます」

Microsoft Azureのエンタープライズグレードのインフラストラクチャとセキュリティを基盤とすることで、お客様のコードは送信中および保存時のいずれにおいても保護され、Microsoftの高い基準と運用上の卓越性による恩恵を受けることができます。

お客様からのコメントをご紹介します。

株式会社日本総合研究所のシステム企画部 兼 技術統括部(LLMCoE)部付部長である北野 健太氏は次のように述べています。「弊社では、クラウド上でのソースコード管理や生成AI活用にあたり、データの所在管理や各種法的要件の適合といった観点から、セキュリティ・ガバナンスの確保が大きな課題となっておりました。今回のData Residency日本版のリリースにより、これらの課題が解消され、より高度なDevSecOpsやAI支援開発にも安心して取り組める環境が整うと考えています。これを機に、弊社の開発現場における生産性とイノベーションが一層加速することを期待しています」

SOMPOシステムズ株式会社のアーキテクト本部 クラウドアーキテクチャグループ クラウドビルディングチーム 課長 である里見 智徳氏は次のように述べています。「GitHub Enterprise Cloudの日本国内でのデータレジデンシー対応、これは本当に待ち望んでいました。金融業界にとって、国内でのデータレジデンシー確保と厳格な規制準拠は最重要課題です。我々にとっても、開発スピードをセキュアな環境で加速できる選択肢が増えたと言えます。これにより、お客様により迅速かつ信頼性の高いサービスを提供できるようになるでしょう」

また、GitHub Copilotのコードレビュー機能が、日本国内でのデータレジデンシーに対応したGitHub Enterprise Cloudにおいてプレビュー版として利用可能になりました。これにより、プルリクエスト内で最新のエージェント型コードレビュー機能を試すことができます。詳細はこちら

GitHubは、米国において連邦政府機関の厳格なセキュリティおよびコンプライアンス要件を満たすため、「FedRAMP(Federal Risk and Authorization Management Program)Moderate」の取得に向けた取り組みを積極的に進めています。この取り組みは、グローバル基準への準拠に向けた強固な基盤を築くものです。さらに日本国内においても、お客様のセキュリティとコンプライアンスをより一層強化するため、「政府情報システムのためのセキュリティ評価制度(ISMAP)」の取得に向けた取り組みを進めています。

また、本発表に伴い、すべてのお客様がセルフサービス購入を通じて、日本国内でのデータレジデンシーに対応したGitHub Enterprise Cloudを導入できる新たな機能も提供される予定です。