GitHub Actionsの価格改定について

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最新の更新情報(2025年12月18日時点)

GitHubでは、セルフホスト型GitHub Actions向けに発表していた課金内容の変更を延期し、アプローチを再検討するための時間を設けることにしました。

  • GitHubホストランナーの価格改定について:2026年1月1日より、GitHubホストランナー(GitHub側のサーバーで実行する実行環境)の価格を最大39%引き下げる計画は、予定通り進めていきます。
  • 延期の背景:私たちは皆様からの投稿を読み、フィードバックに耳を傾けてきました。Actionsのコントロールプレーン(管理システム)を運営するには多大なコストがかかっており、大規模な顧客環境、特に複雑なエンタープライズシナリオでセルフホストランナーが動作するようサポートしてきました。
  • 今後の対応:上記のような背景は重要であるものの、今回の変更において、計画段階でより多くのお客様を巻き込めなかったことは私たちのミスでした。GitHub Actionsをより良くするため、まずは開発者、お客様、パートナーの皆様と会い、より密接に意見を聞くための時間を取ります。また、直接的なフィードバックを収集するためのディスカッションの場を設けており、それをGitHub Actionsのロードマップに反映させていく予定です。私たちは、GitHub Actionsおよびプラットフォーム全体を通じて一貫したサービスを提供し、皆様の信頼を獲得できるよう努めてまいります。

当初の発表の内容と背景(2025年12月16日)

[背景と目的] 歴史的に、セルフホストランナー(利用者自身で準備するサーバー)を利用するお客様は、GitHub Actionsのインフラやサービスの多くを無料で利用できていました。これは、これらの不可欠なサービスの維持・発展にかかるコストの大部分が、GitHubホストランナー(GitHubが提供するサーバー)の料金によって補填されていたことを意味します。

今回の価格改定により、コストを使用状況や各Actions利用者に提供される価値に密接に合わせることで、プラットフォーム全体でのさらなる革新と投資を促進します。
いくら課金されるかを知ることができるGitHub Actions価格計算ツールを用意しましたので、お客様は将来のコストを見積もることができます。

[利用者への影響]

  • 大多数の利用者、特に個人や小さなチームには、価格の上昇はありません。
  • 全てのお客様の96%は、請求額に変更はありません。
  • 影響を受ける4%の利用者のうち、85%は請求額が減少し、残りの15%(全体から見れば絶対数はごくわずか)についても、増加額の中央値は約13ドル程度です。

[パブリックリポジトリでの利用について] GitHub Actionsは、パブリックリポジトリでは引き続き無料で利用可能です。2025年、開発者の皆様はパブリックプロジェクトにおいて、合計115億分(約1億8400万ドル相当)のActions実行時間を無料で利用しました。私たちは、利用者の皆様に高速で信頼性が高く、予測可能な体験を提供するために、今後もActionsへの投資を続けていきます。

背景

2018年にActionsをリリースした際、これほどまでに普及するとは想像もしていませんでした。2024年初頭までに、プラットフォームは1日あたり約2,300万件のジョブを実行するようになり、既存のアーキテクチャではこの成長曲線を安定して支えることができなくなりました。機能の開発速度を上げるためには、まず信頼性を向上させ、GitHub Actionsを支えていたレガシーなフレームワークを近代化する必要がありました。

私たちの解決策は、GitHub Actionsのジョブとランナーを支えるコア・バックエンドサービスを再構築することでした。その目標は、稼働率(アップタイム)とインフラ問題に対する回復力を向上させ、パフォーマンスを高め、内部の制限を減らし、GitHubの広範なプラットフォーム投資や開発者体験の改善を活かすことでした。この取り組みは成果を上げており、新しいプラットフォームの安定化に向けた最終段階にありますが、現在の大規模サービスを支える大きな助けとなっています。

2025年8月以降、すべてのGitHub Actionsジョブは新しいアーキテクチャ上で動作しており、1日あたり7,100万件のジョブ(開始当初から3倍以上)を処理しています。各エンタープライズ企業において、1分間に同時実行(開始)できるジョブの数が、旧アーキテクチャと比較して7倍に向上しました。

GitHubの目標は、いかなる製品においても、エンタープライズ企業に柔軟性と透明性を提供しながら、お客様のニーズを満たすことです。

今回の変更は、CI/CDがより高速で信頼性が高く、より優れたキャッシュ、より柔軟なワークフロー、そして揺るぎない信頼性が求められる世界をより良くサポートし、コアな体験を強化すると同時に、GitHub ActionsをGitHubのオープンで安全なエージェント型ワークロード向けプラットフォームとして位置づけるものです。

何が変わるのか? 

[GitHubホストランナーの値下げ]

本日より、GitHubはActions全体で公平な課金を開始します。これにより、GitHubホストランナーの価格と、平均的なGitHubのお客様が支払う価格が引き下げられます。そして、使用するマシンタイプに応じて、GitHubホストランナーの純コストを最大39%削減します。

この削減は、すべてのランナーサイズにおける約40%の価格引き下げと、新設される1分あたり0.002ドルの「GitHub Actionsクラウドプラットフォーム料金」の組み合わせによって実現されます。GitHubホストランナーの場合、この新しいActionsクラウドプラットフォーム料金は、すでに値下げ後のメーター価格に含まれています。

パブリックリポジトリでの標準的なGitHubホストランナー、またはパブリックリポジトリでのセルフホストランナーの使用は、引き続き無料です。GitHub Enterprise Serverの価格は、この変更による影響を受けません

値下げ幅は、お客様が最も頻繁に使用するマシンのタイプによって異なります。小型のランナーは相対的な価格削減幅が小さくなり、大型のランナーは相対的に大きな削減となります。

この値下げにより、高ボリュームのCIワークロードや、高速で安全な実行環境に依存するエージェントジョブの両方において、ハイパフォーマンスなコンピューティングがより利用しやすくなります。

価格アップデートの全詳細については、ドキュメント内の更新されたActionsランナー価格を参照してください。

この価格変更は、2026年1月1日から適用されます。

[GitHub Actionsクラウドプラットフォーム料金の導入]

GitHubは、GitHubホストランナーおよびセルフホストランナーにわたるすべてのActionsワークフローに対して、1分あたり0.002ドルの「Actionsクラウドプラットフォーム料金」を導入します。新しくリストされたGitHubランナーのレートには、この料金が含まれています。これは、パブリックリポジトリでのActions利用や、GitHub Enterprise Serverのユーザーには影響しません。

この料金体系の導入により、価格設定を消費パターンに適合させ、ホスティング形態を問わず、利用が増加しても一貫したサービス品質を確保できるようになります。

この変更は、セルフホストランナーの価格設定として、2026年3月1日から適用されます。(翻訳者追記:12月18日時点で適用の日時は未定です)

Actionsセルフホスト体験への投資の強化

[投資の拡大と今後の展望]

私たちは、Linuxコンテナ以外でも負荷に応じた実行環境の自動スケーリングを提供できるよう、セルフホスト体験への投資を拡大しています。例えば今後12ヶ月の間に、スケーリングへの新しいアプローチ、新しいプラットフォームのサポート、Windowsのサポートなどが含まれる予定です。2026年の新年に向けて、以下のような機能が予定されています :

  • GitHub Scale Set Client

この新しいクライアントは、Kubernetesの複雑さやARC(Actions Runner Controller)への依存なしに、独自の自動スケーリングソリューションを構築するための軽量なGo言語SDKをエンタープライズに提供します。

コンテナ、仮想マシン、クラウドインスタンス、ベアメタルといった既存のインフラとシームレスに統合し、ジョブのキューイング、安全な設定、インテリジェントなスケーリングロジックを管理します。お客様は柔軟な自動スケーリングを実装するためのサポートされた手段を得ることができ、セットアップの摩擦を減らし、GitHub Actionsをワークフロー以外(セルフホスト型のDependabotやGitHub Copilot Coding Agentなど)のシナリオにも拡張できるようになります。

  • マルチラベルのサポート

GitHubホストの大型ランナー(larger runners)と、ARCおよび新しいScale Set Clientで管理されるものを含むセルフホストランナーの両方に対して、マルチラベル機能を再導入します。

  • Actions Runner Controller (ARC) 0.14.0

この次期リリースでは、Docker設定を容易にする洗練されたHelmチャート、強化されたロギング、更新されたメトリクス、正式化されたバージョン要件など、主要な品質向上が導入されます。また、レガシーなARCの非推奨化が発表され、より信頼性が高くメンテナンスしやすいアーキテクチャへの明確な移行パスが提供されます。お客様は、簡素化されたセットアップ、改善された可観測性(オブザーバビリティ)、および長期サポートへの安心感を得ることができ、運用上の摩擦を減らしスケーラビリティを向上させることができます。

  • Actions Data Stream

Actions Data Streamは、実行されたアクションのバージョンなどのメタデータを含む、GitHub Actionsのワークフローおよびジョブのイベントデータのほぼリアルタイムで信頼できるフィードを提供します。この機能により、組織はイベントデータをコンプライアンスや運用の洞察のための監視・分析システムに統合できるようになり、可観測性とトラブルシューティングが強化されます。構造化された高精度なデータを大規模に提供することで、手動のログ解析への依存を排除し、チームが信頼性とパフォーマンスを先回りして管理できるようになります。

重要である理由

エージェントが開発チームの自動化の範囲を広げつつありますが、CI/CDは依然として現代のソフトウェアを配信するための中心です。これらのアップデートは、すべての開発者にとってより高速で信頼性の高いCI/CD体験と、GitHubのエージェント型プラットフォームを支える、スケーラブルで柔軟かつ安全な実行レイヤーの両方を実現します。

私たちの目標は、明確な価格設定、より強力なパフォーマンス、そして次の10年のソフトウェア開発に向けた製品の方向性によって、GitHub Actionsが大企業から個人の開発者に至るまでのニーズを確実に満たし続けることです。


よくある質問 (FAQ) 

Q: なぜ自分のハードウェア(サーバー)を使っているのに課金されるのですか?

歴史的に、セルフホストランナーを利用するお客様は、GitHub Actionsのインフラやサービスの多くを無料で利用できていました。これは、これらの不可欠なサービスの維持・発展にかかるコストの大部分が、GitHubホストランナーの料金によって補填されていたことを意味します。価格改定により、コストを使用状況や各Actions利用者に提供される価値に密接に合わせ、プラットフォーム全体でのさらなる革新と投資を促進します。利用者の多くには、特に個人や小さなチームには、価格の上昇はありません。将来のコストを見積もるために、Actions価格計算ツールを確認することができます。

Q: 新しいGitHubホストランナーの料金はいくらですか?

2026年1月1日に発効する更新後の料金については、「GitHub Actionsランナーの価格リファレンス」を参照してください。リストされているこれらの料金には、1分あたり0.002ドルの新しいActionsクラウドプラットフォーム料金が含まれています。

Q: なぜセルフホストランナーに対して、1分あたり0.002ドルという価格が適切だと判断したのですか?

私たちは、1分あたりの課金がユーザーにとって最も公平で正確であり、市場にある他のセルフホスト型CIソリューションと比較しても妥当であると判断しました。これは、利用頻度が低いお客様にも高いお客様にも深刻な影響を与えず、かつ最高のユーザー体験のために高速で柔軟なワークロードを提供し続けられる、持続可能な選択肢であると考えています。

Q: GitHub Actionsのどのジョブ実行シナリオが、この価格改定の影響を受けますか?

  • プライベートリポジトリで実行され、標準のGitHubホストランナーまたはセルフホストランナーを使用するジョブが対象です。
  • 大型(larger)のGitHubホストランナーで実行されるすべてのジョブが対象です。

パブリックリポジトリでの標準GitHubホストランナー、またはパブリックリポジトリでのセルフホストランナーの使用は、引き続き無料です。GitHub Enterprise Serverの価格は、この変更による影響を受けません。

Q: この価格改定はいつから適用されますか?

GitHubホストランナーの値下げは、2026年1月1日から適用されます。セルフホストランナーに対する新しい課金は、2026年3月1日から適用されます。これらの価格変更は、指定された日付にすべての顧客に対して影響します。

Q: 私のプランで利用可能な「無料使用枠(free usage quota)」は変わりますか?

2026年3月1日より、セルフホストランナーも無料使用枠に含まれるようになります。今日のLinux、Windows、macOSの標準ランナーと同様に、リスト価格に基づいて利用可能な枠を消費するようになります。

Q: セルフホストランナーの使用によって、プランの「無料使用分(free usage minutes)」が消費されますか?

はい、課金対象となるセルフホストランナーの使用は、お使いのプランに関連付けられた無料枠の時間を消費できるようになります。

Q: この価格改定は、GitHub Enterprise Serverのお客様にどのような影響を与えますか?

この価格改定は、GitHub Enterprise Serverを使用しているお客様には影響しません。GitHub Enterprise Server上でセルフホストランナーを使用してActionsジョブを実行しているお客様は、引き続き無料でホスト、管理、トラブルシューティング、およびActionsの利用を継続できます。

Q: プライベートリポジトリでのセルフホストランナーの利用料を、Azure経由で支払うことはできますか?

はい、GitHub EnterpriseまたはOrganizationに関連付けられた有効なAzureサブスクリプションIDがあれば可能です。

Q: GitHubカスタマーに対する全体的な影響はどのようなものですか?

顧客の96%は、請求額に変更はありません。影響を受ける4%のActionsユーザーのうち、85%はこの変更によってActionsの請求額が減少し、残りの15%(全体から見れば絶対数はごくわずか)については、増加額の中央値は約13ドル程度です。

Q: GitHubは、エンタープライズ規模の顧客だけでなく、個人の開発者への影響も考慮しましたか?

先月、プライベートリポジトリでGitHub Actionsを利用した個人ユーザー(FreeおよびProプラン)のうち、価格が上昇するのはわずか0.09%であり、その増加額の中央値は月額2ドル未満です。この影響は、プランに含まれる33時間以上のGitHubコンピューティング枠(無料枠)を使い切った後の話であり、パブリックリポジトリの無料利用には一切影響しません。さらに、全ユーザーベースの2.8%は、これらの変更の結果として月々のコストが減少します。残りのユーザーは、この変更による影響を受けません。

Q: Actionsの新しい月額コストはどのように確認できますか?

GitHub Actionsでは、現在および前年度の詳細な使用状況レポートを提供しています。過去の使用状況と、1月および3月に導入される新料金を照らし合わせることで、新しい料金体系下でのコストを見積もることができます。詳細な使用状況レポートを活用して、価格改定後の予想コストを計算するのに役立つチュートリアルを作成しました。

また、Actions価格計算ツールも更新しており、過去の使用状況が限られている場合や、将来の予想される使用状況を反映させたい場合に、より簡単に見積もりができるようになりました。

その他のリソース

本ブログはこちらのページの内容を翻訳したものです。