コード参照がGitHub CopilotとMicrosoft Azure AIで一般提供開始

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GitHub CopilotとMicrosoft Azure AIでコード参照機能を一般提供開始しました。開発者は、公開コードとマッチしたコードの詳細情報を受け取り、マッチを含むコード提案を許可することができます。

開発者が公開されているコードを活用すると言うとき、すでに書かれたコードを使い、それを基に新しいものを開発者が作ると思われることが多いでしょう。何もないところからビルドするよりも、何かあるところからビルドした方が早い、というのは正しくはありますが、それだけではありません。オープンソース文化の中心は、公開されているコードを活用するだけでなく、そのコードが存在するリポジトリを探索し、コードの起源について学び、他の誰がそのコードに取り組んできたかを確認し、コミュニティ間の知識共有を深め、可能なライセンス構造を理解できることです。

GitHub Copilotのような新しいAI技術ソリューションの登場と規模拡大に伴い、開発者の働き方は変わりつつあり、その変化に伴い、開発者が大切にしている習慣やプラクティスを新しい働き方に取り入れることが重要になり、コードが出現する可能性のある無数のソースを特定するために、新しいソリューションを作成する必要がありました。

GitHub エンジニアリングチームはこの問題に取り組み、本日、GitHub Copilot ChatGitHub Copilot コード補完でコード参照できる機能の一般提供を開始しました。開発者は、一致するコードを含む提案をブロックするか、一致するコードに関する情報を含む提案を許可するかを選択できるようになりました。この機能は現在 VS Code で利用可能で、近々より広く利用できるようになる予定です。

Code referencing in Copilot in VS Code

コード参照の仕組み

何十億ものファイルをインデックス化し、遅延をわずか10〜20ミリ秒に抑えるというのは、まさに技術的な偉業です。さらに、一致が見つかると(公開コードのマッチングが許可されている場合)、エディターに通知が表示され、(1) マッチするコード、(2) そのコードが含まれるファイル、(3) 関連リポジトリで検出されたライセンス情報 (もしあれば)が示されます。これらの情報は、モデルによる応答で検出されたすべての公開コードのマッチについて表示されます。

また、GitHubが Microsoft Azureと提携し、Azure AI Content Safetyでコード参照APIを利用できるようになったこともお知らせします。Azure AI Content Safetyのユーザーは、コードフィルターを利用した保護コンテンツの検出を介してこの機能を活用することができます。私たちは、オープンソースコミュニティのコアバリューとして透明性を信じており、どのツールを使用していても、この機能が誰でも利用できるようにしたいと考えています。

GitHub Copilotやコード参照APIを活用した他の生成AIツールのいずれを使用している場合でも、透明性を確保し、手元のプロジェクトについて十分な情報を得た上で開発での意思決定を行うことができます。

コード参照が重要な理由

個人開発者にとってのコード参照の価値

GitHub Copilot を使用する個人開発者にとって、これは透明性が高まり、主導権が常に自分にあることを意味します。これまでも、GitHub Copilot が公開コードに一致する提案を作成しないように、ユーザーが適用できるフィルターを用意していました。これからは、GitHub Copilotが公開コードに一致する150文字以上の提案を作成した場合、見つかった一致、コードが見つかったリポジトリ、検出されたライセンスの可能性について通知されます。この情報により、十分な情報に基づいた意思決定を行うことができるため、GitHub Copilot を使って自信を持ってビルドを行うことができます。

ビジネスにおけるコード参照の威力

GitHub Copilotは、組織の 技術革新のスピードアップを支援します。企業が責任を持ってイノベーションを起こせるよう、公開コードと一致する提案をブロックするオプションは常に管理者に提供されており、そのフィルターを使用することで、GitHubの補償責任によって顧客が保護されます。

コード参照による学習の恩恵を受けたい開発チーム向けに、GitHubの補償は、GitHub Copilot BusinessやGitHub Copilot Enterpriseの顧客がライセンスに準拠してコード参照を使用する場合にも適用されるようになりました。これにより、GitHub Copilot BusinessとGitHub Copilot Enterpriseのお客様は、既存の契約上の保護を維持しながら、チームのGitHub Copilotのコンテキスト、利用範囲、効果を拡大することができます。

私たちは、GitHubだけでなく、すべてのAI開発ツールのコード参照を実現するために協力し、オープンソースコミュニティが長い間培い、支持してきた価値観、つまり、情報を表面化し、共有することで、新しく画期的な方法でイノベーションを解き放つことができるという価値観に突き動かされてきました。GitHubは、AIを活用した機能の拡張と成長を続ける中で、より高い透明性、ナレッジの共有、イノベーションのためのツールを開発者に提供できることを嬉しく思っています。

コード参照について詳しくはこちらをご覧ください。(訳注:日本語は遅れて更新されるため、最新の情報は英語のDocsをご参照ください。)

The post Code referencing now generally available in GitHub Copilot and with Microsoft Azure AI appeared first onThe GitHub Blog.