GitHub、GitHub Enterprise CloudでEUでのデータレジデンシーを10月29日から提供

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本記事は、米国時間2024年9月24日に公開されたプレスリリースGitHub Offers Data Residency in the EU with GitHub Enterprise Cloudを翻訳したものです。

GitHubは、10月29日からEUで、コード管理場所を選択できるデータレジデンシーを提供開始

GitHubは、2024年10月29日の欧州連合(EU)での一般提供(GA)を皮切りに、GitHub Enterprise Cloudにて企業向けに堅牢なデータレジデンシー機能を提供すると発表しました。また、オーストラリア、アジア、ラテンアメリカを含む追加地域についてもGitHubは発表しています。GitHub Enterprise Cloudは、企業向けの機能向上とコード保存先の管理強化により、より多くの企業のお客様がデータレジデンシーでセキュリティとコンプライアンスのニーズに応えられるよう支援します:

  • コードとリポジトリデータをご希望の地域に保存できます。
  • ユーザーコントロールの強化により、組織はユーザーアカウントを管理、制御できるようになります。
  • オープンソースクラウドから切り離されたghe.com上の企業用固有の名前空間
  • ゾーンベースの事業継続と災害復旧のための可用性とサポートの強化

「データレジデンシーの重要性が高まる中、組織にとって最も貴重な資産であるコードの保存場所をより自由に管理したいというニーズが高まっています。GitHubはこの差し迫ったニーズを認識し、10月29日にすべての組織がEUでコードを保存できるようにします。」「EUだけでなく世界中の組織が、グローバル市場で勝ち抜くために、あらゆるステップでソフトウェア開発者にAIを活用する力を与えようとしており、このタイミングは非常に重要です。GitHub Enterprise Cloudのデータレジデンシー機能により、EUのすべての組織がAIが支援するエンドツーエンドの開発者向けプラットフォームでAI変革の旅に乗り出すために必要なデータガバナンスを提供できるようになります。そうすることで、EUと世界中のデジタル変革と経済成長を加速させることを目指します。」とGitHub CEOのトーマス・ドムケはコメントしています。

GitHub Copilotを活用した開発者エクスペリエンスでエンタープライズを加速する

Gartner® Magic Quadrant™ for AI Code Assistantsによると、2027年までに、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)の各段階を補強するためにAIを使用するプラットフォームエンジニアリングチームの数は、5%から40%に増加するといわれています。ソフトウェア開発ライフサイクル全体にわたり、開発者により高い抽象化、自動化、柔軟性を提供するために、エンタープライズがクラウドでAIを採用し続ける中、GitHub Enterprise Cloudは、パフォーマンス、インフラ、可用性といった複雑な問題に対処することなく、企業にイノベーションを提供するよう設計されています。GitHub Enterprise Cloudにデータレジデンシーを提供することで、顧客はコードの保存場所を選択できるだけでなく、信頼性の高いセキュアなインフラで重要な資産をセーフガードすることの重要性を理解しているパートナーを選択できるようになります。

私たちはすでに、GitHub Enterprise Cloudの次のバージョンから得られるメリットについて、顧客からのコメントを得ています:

  • 「EU向けのデータレジデンシー機能を備えたGitHub Enterprise Cloudは、ZEISSにとって画期的なものでした。GitHub Enterprise Cloudの豊富な機能を利用することで、現地のEUデータ保護規制に対応できるだけでなく、開発者の生産性とエクスペリエンスも向上します。」 – ZEISS社 開発プラットフォーム技術リーダー Henrik Boettcher氏
  • 「フォルクスワーゲン・グループ企業として、当社のデータが主にヨーロッパでホストされていることを保証することは、CARIADにとって最優先事項です。GitHub Enterprise Cloud にデータレジデンシーを導入することで、当社のニーズに合致した価値あるソリューションを手に入れることができました。セルフホストワークを減らし、開発者たちにクラウドからのビルド、デプロイ、コラボレーターとしての力を与えるという計画の重要なファーストステップとなりました。この機能は、GitHubのポートフォリオの中でも、私たちにとって最も重要な機能強化のひとつになるはずです。」 – フォルクスワーゲン社 CARIAD CI/CD環境プロダクトマネージャー Alexander Hanl氏

GitHub Enterprise Cloudにデータレジデンシーを導入することで、GitHubはこれまでにないイノベーションを実現し、顧客の価値創造スピードを加速します。今年初め、GitHubはGitHub Copilot Enterpriseを発表し、あらゆる規模の組織がGitHub Actions、Issues、リポジトリ、プルリクエストなどのDevOps機能を統合し、ソフトウェア開発者ワークフロー全体で生成AIのフルパワーを活用できるようになりました。GitHubはまた、顧客がGitHub上でシームレスに拡張し、使用した分だけ支払うことができるように、摩擦のないコスト効率の高いトランザクション体験を提供します。

RedMonk社の主席アナリストであるStephen O’Grady氏は「世界中の企業が、パフォーマンス上の理由であれ、コンプライアンス上の理由であれ、あるいはその他の理由であれ、データのホスト先に関する懸念を強めています。」と語ります。
「GitHub Enterpriseの新しいデータレジデンシー機能は、データの保存場所とその利用方法をきめ細かく管理できるように構築されました。」

GitHub Enterprise Cloudの詳細

GitHub Enterprise Cloudは、ソフトウェア開発の生産性、コラボレーション、敏捷性を高めるために設計された堅牢なプラットフォームを提供し、同時に顧客はデータの管理能力を高めることができます。

これまで、データ管理を強化したい顧客は、メンテナーを維持するためにセルフホステッド用のGitHub Enterprise Serverを利用してきました。GitHub Enterprise CloudでのEUデータレジデンスの提供開始により、お客様はデータの保存場所を指定するだけでなく、GitHubのクラウドソリューションが可能にする幅広い機能を利用できるようになります。

GitHub Enterprise Cloudは、Fortune 500企業の95%以上に信頼されている、強力でセキュアなエンタープライズグレードのクラウドプラットフォームであるMicrosoft Azure上で動作します。Azureは、高可用性高度な暗号化のためのビルトインの耐障害性機能、ハードウェアとファームウェアのコンポーネントに統合されたセキュリティ制御を備えた、設計上安全でデフォルトでも安全なクラウドプラットフォームです。GitHub Enterprise Cloudはこの機能を活用し、コードを顧客が選択したリージョンに保存するだけでなく、セキュアティと卓越した運用の高い基準で保護します。

移行に関心のある顧客のために、GitHub Enterprise Serverや他のソースコード管理ツールからGitHub Enterprise Cloudへの移行ツールが用意されています。新規および既存のお客様は、GitHub Enterprise Importer、GitHub エキスパートサービス、サードパーティの移行ツール、またはパートナー契約を活用して、リポジトリの移行を行うことができます。

2024年10月29日より、GitHub Enterprise Cloudのデータレジデンシー機能をEU圏の新規および既存のGitHub顧客が利用できるようになり、オーストラリア、アジア、ラテンアメリカなどの地域でも利用できるようになります。このサービスは、現時点ではGitHubまたはMicrosoft社の専任担当者がいるお客様にのみ提供されます。

Gartner, Magic Quadrant for AI Code Assistants, By Arun Batchu, Philip Walsh, Matt Brasier, Haritha Khandabattu, 19 August 2024.マジック・クアドラントはガートナー社の登録商標であり、許可を得て使用しています。無断複写・転載を禁じます。