スポンサー限定公開のリポジトリ、金額のカスタム設定などGitHub Sponsorsに新機能が登場

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GitHub Sponsorsの誕生以来、GitHubはその内容を大幅に拡大してきました。ユーザー同士が互いをサポートできるようにしたほか、Organizationによるスポンサーシップの作成と資金援助の受け取りを可能にし、サービスの対象国も新たに増やしています。

そして本日より、スポンサー限定のリポジトリ提供を開始します。この新しい機能により、開発者はスポンサーと関わる上で、さらに多くのオプションを利用できるようになります。本ブログでは、最近追加された拡張機能やGitHub Sponsorsの今後についてもご紹介します。

スポンサー限定のリポジトリ

GitHub Sponsorsを利用している開発者やOrganizationは、スポンサーシップのレベルごとに、プライベートリポジトリを作成できるようになり、対象の資金提供者(スポンサー)にリポジトリへのアクセス権を付与できます。また、リポジトリへの招待はGitHubによって自動処理されるため、リポジトリを設定した後の作業は必要ありません。つまり、多くのユーザーがこれまで手動で行っていたことが、GitHub Sponsorsのフローの一部となります。ぜひご活用ください! 

スポンサー限定のリポジトリの活用例:

  • Sponsorware:特定のスポンサー限定のプロジェクトを作成
  • ディスカッション:GitHub DiscussionsまたはIssueを通じて、特定のスポンサーとコミュニケーションを取ることが可能
  • 早期アクセス:オープンソースとして公開する前に、特定のスポンサーにソースコードを確認してもらうことが可能

詳細については、ドキュメントをご覧ください。

最小金額の変更

スポンサーシップの金額の変更に対応しました。スポンサーシップの層の設定をより詳細に管理し、支援の最小金額を独自に設定できるようになりました。

消費税

トランザクションの出力に、場所とVAT情報が含まれるようになりました。消費税の計算にご活用ください。消費税およびGitHub Sponsorsの詳細については、ドキュメントをご覧ください。

スポンサーの誘致を促進

GitHub Sponsorsを有効にしている開発者が、より多くの資金提供を受けられるよう、Issuesに開発者への支援を促すメッセージが表示されます。(Sponsorボタン)

ウェルカムメッセージ

スポンサーシップのレベルごとにカスタムメッセージを作成できるようになりました。新たにスポンサーになった個人や企業に対して、各メッセージが表示されます。新しいスポンサーを歓迎し、資金提供を受けているプロジェクトの運営について情報を伝えるためにご活用ください。メッセージを追加するには、「Sponsors tiers」ページに移動し、編集します。 

トランザクションのメタデータ

スポンサーページのURLに、メタデータを追加できるようになりました。これにより、新しいスポンサーが該当プロジェクトに興味を持ったきっかけを知ることができます。例えば、自分の取り組みについてツイートする時に使う特定のメタデータを、URLに含めることができます。収集されたメタデータは、トランザクションの出力で確認できます。仕様については、こちらのドキュメントをご覧ください。

今後について

GitHub Sponsorsが次に目指すのは、さらに多くの企業が自社の依存するオープンソースプロジェクトをサポートできるよう、道を開くことです。GitHubでは毎週、数多くの企業と協力し、ベータプログラムの向上に努めています。オープンソース・エコノミーへの資金提供にご興味をお持ちの企業様は、sponsors@github.comまでご連絡ください。

また、スポンサー対象のプロジェクトを見つけづらいという意見が届いています。これは資金提供者とメンテナー双方に影響を及ぼすことであり、今後、対象プロジェクトを簡単に見つけられるよう改善していきますので、ご期待ください。これを実現できれば、コミュニティは依存関係を検証してサポート対象を決定しやすくなります。また、Sponsorsを利用するメンテナーは、オーディエンス、コミュニティ、そして全体的な資金調達の可能性を拡大できるようになるでしょう。

GitHubでは、こうしたアップデートこそ、開発者がオープンソースの領域でキャリアを伸ばし続けるための力になると考えています。各機能の活用方法や、追加してほしい機能などがあれば、フィードバック用のGitHub Discussionsでお知らせください。

ぜひGitHub Sponsorsをお試しください!