11月15日付でGitHubのCEO職を引き継ぐことになりました。この上ない名誉であり、大変嬉しく思っています。過去3年間におけるNatのリーダーシップに心から感謝するとともに、名誉会長という新たな立場となった彼と一緒に仕事ができることを楽しみにしています。
皆さま全員やGitHubコミュニティ全体とより緊密に連携して、すべての開発者にとってのホーム(家)を成長させていきたいという夢が本当に叶いました。私は、1980年代後半にロボトロンKC 87でコーディングを開始し、その後コモドール64を使用しました。Linuxやオープンソースコミュニティとの出会いは、ベルリンにある工業大学の学生だった時です。保険会社向けのソフトウェアから自動車制御システムやモバイルアプリまで、あらゆる種類のプロジェクトや業界向けのソフトウェアを開発しました。こうしたモバイルアプリプロジェクトをきっかけとして、私は2011年にHockeyAppを創設し、その当時、iOSやAndroidの開発者が抱えていた問題をいくつか解決しました。その後は、主に開発者にとって最高のツールを構築することに重点を置いて、日々の業務を行ってきました。
私はNatと共にMicrosoftによる買収を指揮した後、2018年にGitHubに加わりました。GitHubでは、複数の特別プロジェクトを管理しました。たとえば、すべての開発者がプライベートリポジトリを無料で利用できるようにしたり、GitHub Archive Programを開発したり、Dependabot、npm、Semmleの買収にも携わりました。Chief Product Officerとして、GitHub Codespaces、Issues、Copilotに新機能をもたらすためにチームが行ってきた取り組みや、20,000件の機能改善のうちの多くを昨年リリースできたことを誇りに思っています。さらに、GitHubを使用しているオープンソースメンテナーや企業を対象として、開発者エクスペリエンスを変革するため、今後数年間のロードマップを作成しました。
GitHubの新しいCEOとしてこの取り組みを開始し、今後もすべての開発者にとってGitHubをより良いものにしていくことをとても楽しみにしています。お客様のために考えて行動する姿勢はこれからも変わりません。コーディングを勉強している学生から、世界中に広がる小規模および非常に大規模なオープンソースプロジェクト、世界最大規模の企業まで、あらゆるサイズのチームとすべての対象範囲のプロジェクトをサポートしていきます。もちろん、コミュニティ、プラットフォーム、企業としても、引き続き独立した企業といて運営していきます。つまり、GitHubは開発者ファーストの価値観、他にはない独自の考え方、オープンな拡張性を維持していきます。また、あらゆる言語、ライセンス、ツール、プラットフォーム、またはクラウドを開発者が選択できるよう常にサポートします。
将来を見据えて進もうとしている今、私はGitHubのチームにとても感謝しています。私たちは、世界中の開発者にとってGitHubを少しでも良いものにするために日々尽力しています。この3年間は、GitHubにとって非常に貴重な期間でした。これから、開発者ツールにとっての黄金時代が始まると確信しています。GitHubの次なるフェーズを共に構築していきましょう。
— Thomas Dohmke